*はじめに*
忘れられない文章があります。
◆ヒトが己のサイズで知る、これは人間にとって、もっとも基本的な教養であろう。
◆…足りない部分を「想像力」で補って、様々な生き物の時間軸を頭に
描きながら、他の生物と付き合って行くのが、地球を支配し始めたヒトの責任ではないか。この想像力を啓発するのが、動物学者の大切な仕事だろうと私は思っている。
ゾウの時間ネズミの時間 ー細部の生物学ー 本川達雄
私は昔から生き物が好きでしたが、
自然保護・環境保全というのは自然科学だけの世界だと思っていました。
自然は、ひたすらに守る対象。
突っ込んだことを言うと、自然はもろいから人間が守ってあげる、そんな関係。
よくある勘違いですね。反省。
でもこの文章に出会って、自然界は人間の社会にも深く関わる世界だと痛感しました。
人間らしい力=想像力をはたらかせば、自然を通して人間の考え方や行動に響くメッセージを発見することもできる、と!
自然科学と社会学が出会って握手した瞬間をみたような気になりました。
私の生き物好きの歴史
小学生の時は、あの人気番組『動物奇想天外』の大ファンで、世の中にこんなに多様な生き物がいるのかと、テレビにくぎ付けでした。
力強く生きているサバンナの動物達の美しさ。
家族と群れをなして亜熱帯の森林で暮らす動物達の優しい顔。
思わぬ動きをする身近な動物達の愛らしさ。
いま思えば、この頃から生物多様性に興味を持っていました。
ちなみに、小学生の時の好きな動物ランキングは‥
1. トラ
2. ハムスター(ずっと飼っていた)
3. オオカミ
と言う、ちぐはぐで落差激しいものでした。
中高では生物は大得意な科目。
細胞やDNAと言うミクロな世界の精巧な作りに感銘を受けました。
なにより、データに基づいて自然に対峙する科学そのものの面白さに触れました。
このとき野生動物が好きだった行動学や生態学をしたいと思っていたけれど、
理学部の偏差値に届かず、大学は農学部。
でも大学時代で、植物・野菜・果物に興味を持つようになりました。
研究室の先生が教えてくれた大好きな言葉。
「農学部は、自然科学と人の生活をつなぐ学問なのよ」
ここにきて、ようやく自然界と人間界の関係性を意識するようになり、
それに関する本を読み漁るうちに、最初の文章に出会ったわけです。
伝えたい想い
動物好きの私は、動植物目線で物事をみがちなのです。
他の生き物の通して、客観的に自分を、ヒトをみつめ直してみたい。
新たな発見が、きっとあるはず!
それに他の生き物の存在を身近に感じることができたら、愛すべきものが増えて、あたたかい気持ちが広がるのでは。
個人レベルでも…社会レベルまで広がれば最高。
こんな世の中になればいいな
- 地球の資源を人間が使いすぎず、100年後の未来といえる世の中
- 命あるものに愛情を注ぐことが出来る人が増える世の中
- 人間同士でも生き物たちに互いの個性を尊重し合える世の中
この世界には、色んな生き物がいて、それぞれ個性を持って、共存している。
人間だって、ただの生き物。
勝手に切り開いて良い自然はないはず。
大量生産・大量消費には反対です。
僕た生きていくための環境には、生物多様性が必要なのだろう。
どこかにカリブーの旅が続いている”はるかな自然”が存在する……と意識できること。それが僕らに心の豊かさをもたらし、僕らが何者で、いまどこにいるのか教えてくれるような気がする。
写真家 星野道夫さんの言葉
どうせするなら目標を
以前、テレビ番組で知った「1000 Awesome Things」になぞらえて、
1000までカウントしたいと思います!
日々のawesomeなちょっと笑える小さな出来事をつづった素敵なサイトです。
1000awesomethings.com
というわけで
小さな違いも大きな発見。
1つずつ、生き物たちの世界をご紹介できたらと思います。
では、いきものずかんを開きましょうー!!